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美術館ニュース

 9月15日(日)、記念講演会「アヴァンギャルド画家の東京 ―― 長谷川利行・野田英夫・松本竣介」が行われました。講師は大川美術館長の田中淳さんです。
 お話は時代別に大きく4つに分けていただきました。
 アヴァンギャルドとは、古いものを否定して新しいものを主張していくことの総称であること、それまでにない表現で自分の個性をあらわした表現として誕生しました。
 本展で紹介する作品に先駆けた例として1910年代の東京で活躍した画家、岸田劉生の作品について紹介がありました。劉生はゴッホやデューラーの表現を作品に取り入れています。
 次に岸田劉生と同じ年に生まれた長谷川利行。写実的に描くことよりも、その人らしさを重視する作風は、本展出品作《水泳場》《靉光像》にも通じています。長谷川は鶴岡政男や松本竣介など、1930年代を中心に活躍した、若い世代の画家たちとも親しく交流しました。

 松本竣介を中心に同時代の画家たちをコレクションされている大川美術館。大川美術館所蔵の野田英夫、ベンシャーン、本展に出品されている野田英夫作品からも、松本竣介の話が展開します。松本は1930年代には建物を線で描いていましたが、40年代に入ると線が消失し、建物をかたまりとしてとらえていくようになるという変化についても触れられました。

 関東大震災と太平洋戦争のはざまの時代、1930年代を中心とする短い時間の中で若い画家たちが、ひたむきに、そして意欲的に創作を続けた軌跡をたどる内容は、時に笑い声があがる楽しい時間となりました。聴講してくださった皆様、ありがとうございました。(聴講人数約80人)

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