館蔵品展
絵画・時代の窓 1920s〜1950s

大正から昭和、戦前・戦中・戦後の日本の社会と向き合った画家とその作品

大正時代末期からアジア・太平洋戦争を挟み1950年代までの日本の絵画の中には、時代を直接的・間接的に反映したものがいくつか見られます。大正時代には未来派などヨーロッパの新しい芸術の流れに影響を受けた作品が描かれた後、プロレタリア運動と結びついたメッセージ性の高い作品が発表されました。1931年の満洲事変に始まった戦争の時代には、ヨーロッパのシュルレアリスムに影響を受けた絵画も誕生し、それらの中には画家たちが受け止めた時代の不穏な空気が感じられます。1940年代、太平洋戦争開戦の頃には「戦争画」と同様に炭坑などで労働に勤しむ「銃後」の人々の姿を描いた作品も発表されています。そして戦後、自由な展覧会活動が再開されると戦中に失われていた身体を取り戻すかのように、人体をモチーフにした作品が生まれます。また、当時の社会の関心事であった労働争議や安保闘争、基地問題など同時代の事件に基づいた作品も描かれるようになりました。
画家たちの眼は、この激動の時代をどのように捉えたのでしょうか。本展は時代を見る窓ともいえる絵画を資料と共に展示いたします。
本展では昨年度にご寄贈いただいた、岩崎鐸、片谷曖子、末永胤生、竹中三郎、寺田政明、日笠薫、藤沢典明、古沢岩美の作品も併せてご紹介いたします。

 

関連イベント

記念講演会

日程:6月4日(土)14:00〜15:30
速水豊(三重県立美術館副館長)
当館1階講義室にて、申込不要、聴講無料、先着100名、
当日会場へ直接お集まりください。

ギャラリートーク

担当学芸員が展示室を参加者と一緒にめぐりながら作品や作家についてお話いたします。
日程:4月9日(土)、23日(土)、
5月14日(土)、28日(土)
いずれも午後2時より50分程度、申込不要、参加無料、当日直接2階展示室へ直接お集まりください。

親子でたのしむギャラリートーク

絵の中に描かれたモノや色に注目して、担当学芸員が参加者とお話をしながら作品を鑑賞します。
日程:4月16日(土)、5月7日(土)
いずれも10:00より30分程度、申込不要、参加無料、小学1年生以上のお子さんとそのご家族向け、
当日2階展示室へ直接お集まりください。


河辺昌久《メカニズム》1924年、板橋区立美術館
永田一脩《『プラウダ』を持つ蔵原惟人》1928年、個人蔵(板橋区立美術館寄託)
伊藤久三郎《Toleration》1938年、板橋区立美術館
渡辺武《風化》1939年、板橋区立美術館
竹中三郎《働らく女達(市場へ)》1943年、板橋区立美術館、新収蔵品
末永胤生《漁る人々》1943年、板橋区立美術館、新収蔵品
早瀬龍江《自嘲》1951年、板橋区立美術館
石井茂雄《不安な都市―不安な階段》1956年頃、板橋区立美術館