館蔵品展
近代日本の社会と絵画 戦争の表象

 第二次世界大戦中、日本の美術界では、出版や言論と同様に、発表する画題や表現方法に制限が加えられ、画家たちは自由な制作、発表活動が難しくなりました。そのような状勢の中にありながらも、新人画会を結成した麻生三郎や松本竣介をはじめ、戦争とは直接関係のない、自分たちの絵画を発表しようと奮闘した画家たちもいました。また、兵士として従軍した画家たちの中には、山本日子士良や古沢岩美のように、戦地となった中国の風景や仲間の兵士たちの姿をスケッチした者もいました。そして終戦後、従軍や外地での捕虜生活など、様々な形で戦争を体験した画家たちにより、改めて戦争をテーマにした作品が描かれました。本展は、当館のコレクションの中から、油彩画、デッサン、戦地のスケッチなどを紹介し、芸術家たちがどのように戦争と向き合い、表象したのかを作品や言葉、関連資料から考える展覧会です。
 また、今回は特別展示として戦後、職場美術協議会に関わり、中央美術研究所を創設した画家・杉本鷹の作品(寄託)もご紹介します。

 

関連イベント

記念講演会

5月10日(日)14:00〜15:30
小沢節子(近現代史研究者)
「予兆と現実、そして想起 — 戦争を描いた画家たち」
当館1階講義室にて、申込不要、聴講無料、先着100名、
当日会場へ直接お集まりください。

ギャラリートーク

担当学芸員が展示室を参加者と一緒にめぐりながら作品や作家についてお話いたします。
日程:4月11日(土)、26日(日)、
5月3日(日)、17日(日)、6月7日(日)
いずれも午後2時より50分程度、参加無料、当日直接2階展示室ロビーへ直接お集まりください。


寺田政明《たけのこ》1943年、板橋区立美術館
松本竣介《りんご》1944年、板橋区立美術館(寄託)
麻生三郎《胴体》1966年、板橋区立美術館
新海覚雄《貯蓄報国》1943年、板橋区立美術館
山本日子士良 戦中スケッチより 1945年、板橋区立美術館
浜松小源太《世紀の系図》1938年、板橋区立美術館
堀田操《断章》1953年、板橋区立美術館
山下菊二《オ時間デスヨ》1950年、板橋区立美術館