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内裏雛図(だいりびなず)
狩野 章信(かのう あきのぶ)

板橋区立美術館 収蔵作品
絹本著色、描表装、総寸106.0cm×77.7cm、1809年
 春らしいだけでなく、仕掛けに富んだ作品。御簾や朱の幕が巻き上げられ、手前に一対の犬筥(いぬばこ)、屏風の前には紙雛人形。その間にいる紙雛を鑑賞しているような2人は、人間か? 雛人形か? 犬筥の一対が置かれていることから、雛人形の飾りとわかる。
 周囲の見事な表具は「描表装」(かきびょうそう)で、まず布地の模様を描いた上に、さらに桃や山吹の花を描き、二重の描表装としている。「雛図」は別絹を添付。
 伝統を重んじる幕府お抱え絵師・狩野派であるが、江戸時代後期には、章信のような面白い試みをする絵師も現れた。狩野章信(1765〜1826)は、永徳門人の祖酉から出た猿屋町代地狩野家を、壽石賢信より継いだが、父は宇多川徳元と思われる。素川、大玄斎と号し、外記と称す。寛政12(1800)年、30代半ばで早くも隠居し、花街での遊蕩を好み、吉原の老妓の門弟も多かったという。「素川風」と呼ばれる独自の画風を築いた。

KANO Akinobu

板橋区立美術館 ねっとび




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