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板橋区立美術館 収蔵作品
紙本淡彩、122.8cm×42.5cm、江戸時代
萩の玉川図(はぎのたまがわず)
葛飾 北斎(かつしか ほくさい)

 江戸後期の浮世絵師・葛飾北斎(1760〜1849)は、浮世絵師の中でも最も長い70年余の作画期中、次々と画風を変えながら、印象派をはじめとする世界美術に多大な影響を与えました。
 この萩の玉川図は、そういった私たちのもつ北斎のイメージとは少し違ってみえます。北斎らしい激しい色づかいはなく、大変品のある落ち着いた雰囲気になっています。初期の繊細な筆づかいから、何十年後には色鮮やかで大胆な構図の北斎画が生まれると思うと、どこか不思議な気がします。暑い夏の終わりを知らせる萩は、霧の中で青々と繁り、移りゆく時の流れを感じさせてくれます。
 生涯に30回以上居を変え、金銭に無頓着で身なり構わず、人を驚かすことが好きだった北斎は、はたしてこの年、どんな夏を過ごしたのでしょうか? 出会いの一つもあったでしょうか? そしてどんな思いで秋を迎えたのでしょうか? いろいろ想像しながら絵を見るのもいいかも知れません。

KATSUSHIKA Hokusai

板橋区立美術館 ねっとび




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