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秋草流水図屏風(あきくさりゅうすいずびょうぶ)
作者不詳

板橋区立美術館 収蔵作品
紙本金地著色、154cm×148cm、江戸時代
 屏風というと、結婚式などで使われる金屏風をよく目にします。古来より、屏風は室内装飾や間仕切りとしての役割を果たしました。必要のない時には、パタパタと折りたためて収納に便利なうえ、広げれば大きな画面を楽しむことができるとあって、日本家屋に適した美術品であり、家具でもあったのです。
 この作品は、屏風の中央をくりぬいて障子のように桟をつくり、そこに「竹屋町」(たけやまち)と呼ばれる金紗の裂地を貼り込んでいます。そのため、それぞれの窓からは紗を通して向こう側が透けて見えるようになっています。室内の間仕切りに使う屏風が屏風の向こう側までも取り込んでいるのです。
 画面に描かれた琳派風の繊細なすすきは奔放にひるがえり、遣り水のせせらぎや、秋草の戯れる、さやさやという音までも聞こえてきそうで、見る側の肌身に秋を感じさせます。室内から窓の外の景色を眺めるのが普通ですが、この作品は窓のこちら側に秋が描かれ、内と外が逆転しています。二重三重と感覚的な騙しの要素を持った、江戸趣味の遊びごころに思わずニヤリとさせられます。


板橋区立美術館 ねっとび


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